コンテンツマーケティングとナラティブマーケティングと

前回、2021年のマーケティングのトレンドの一つとして、「ナラティブマーケティング」を取り上げましたが、実践するにもコロナ禍で手段が限られています。お客様から発信される情報やコミュニケーションも、オフライン上からオンラインへと移行しています。その中で、いかに話題に上げられるか?と考えた場合、改めて、オウンドメディアでのコンテンツマーケティングが重要だと考えています。今回は、オウンドメディアでのコンテンツマーケティングから考えるナラティブマーケティングについて、今の視点で掘り下げてみます。

■コンテンツマーケティング=SEOだけではない

「コンテンツマーケティング」と聞いて、色々考えられますが、やはり主目的はサービスや商品の理解を深めることとSEOでしょうか。通常、コンテンツマーケティングというとSEO対策を行い検索エンジンから流入を増やす施策ですが、以前と比べると成果に結びつく確率は下がっていると思います。単純にお客様の購入、契約まで行動経路が多様化、例えば、情報過多で認知や比較検討の対象が多くなり、お客様に購入や契約まで辿り着くまでに離脱するケースが増えています。SEOを目的とした「コンテンツマーケティング」では集客は出来るが成果に結びついていないことが多々あるでしょう。もちろん、LPやエントリーフォームの見直しも重要ですが、本来のお客様を成果に導くガイドとして機能すべき「コンテンツマーケティング」自体を今の時代に合わせてアップデートするのが重要だと考えています。

コンテンツマーケティングのアップデート

さて、コンテンツマーケティングのアップデートとしてSEOの流入に加えて、ナラティブマーケティングを意識すべきなのですが、どのようなコンテンツマーケティングを実施すべきでしょうか?ナラティブマーケティングとはお客様からの情報を発信、もっと言うと自分語りを期待するものですが、どのようなタイミングでお客様は自分語りをしてくれるでしょうか?私は喜怒哀楽の感情のピークに達した後だと考えています。例えば、課題解決した際に喜びのピークに達しますが、その後冷静になって、改めて課題解決の為に、何がきっかけになったのか?経緯は?手段は?と冷静に考えるます。その課題解決の過程の中の主要な登場人物に慣れれば、自ずとお客様の自分語りの中に含まれ、周りに伝達されるでしょう。その積み重ねがナラティブマーケティングのきっかけになります。

では、課題解決の為にどのように手助けすればよいのでしょうか?ここは色々と手段はありますが、「コンテンツマーケティングから考えるナラティブマーケティング」という観点ですので、コンテンツマーケティングでどのような立ち位置で、どのようなコンテンツを制作し展開すべきか考えましょう。

私の考えの一つとしては、「専門家としてのブランディング」が必要になると考えています。ブランディングというと身構えると思いますが、「専門家として」のブランディング、何かに特化した形であれば、まさに一点突破で進められれば可能性は上げられるのではないでしょうか?また、それでも難しいと考えるのであれば、活動している地域の専門家としてのブランディングはいかがでしょうか?周りには同様の商品やサービスがあると思いますが、生き抜く為には、その差別ポイントを見出し、集中的に叩き上げる必要があります。

例えば、私の場合、マーケティングと生業としているはごまんといます。それぞれ手法も考え方も違うので戦うフィールドが異なる場合もありますし、正直埋没してしまいます。同じようにWebマーケティングでも同じことが言えるでしょう。ですが、より狭くしてスマホマーケティングでようやく戦え、スマホアプリマーケティングでは頭角を表せるかなと考えています。そして、私は首都圏ではなく、地方に住んでいますのでこの地方のアプリマーケティングに関しては、間違いなくトップクラスと思っています。この様に特化する範囲を絞り、地域を絞ることにより、差別化と集中を行いました。このように特化する範囲を絞り、地域を絞ることにより、ブランディングを行っております。地域でなくともコミュニティがあるのであればそのコミュニティでも問題ないです。

そのような状態になれば、知人や取引先から自ずと色々と専門家、オピニオンリーダーとして相談されると思います。ここで適当に答えるのではなく、相談者の視点に立ち疑問に徹底的に答えると思います。相談されることはリアルのコミュニケーションの下ではよくある話ですが、これをコンテンツマーケティングに落とし込むのです。

コンテンツマーケティングは、潜在的な顧客に対し、コンテンツを提供し商品の購入やサービスの導入、ファン化を促す手法です。流入が検索がメインになりますので、SEOの効果を狙ったコンテンツが増えすぎて、本質的なコンテンツマーケティングからかけ離れているように感じられます。SEOを意識した外注の業者が制作した無機質なコンテンツでは、流入は増えると思いますが、ファン化に繋がるでしょうか?データベースとしてのコンテンツとしては使えるかもしれませんが、成果には結びつきにくいと考えています。本来の目的である潜在的な顧客をファン化させ、商品の購入やサービスの導入を促進させるのであれば、SEOを目的としたコンテンツを、いわゆる中の人が加筆修正を行ったり、中の人が実際にあった事例を元に、お客様の視点に立ち、相談された疑問に徹底的に答るコンテンツを制作を積み重ねることが重要だと考えています。皆さんもコンテンツを読むなり、見るなりして製作者の方が想像できるできるコンテンツには信頼した経験があるでしょう。企業や組織としては属人性がでてしまうのが懸念点になりますが、複数人で対応することで、個人に加え、その人たちが所属する組織に信頼感をもたれるかと思います。

ここまでは、本来のコンテンツマーケティングへの回帰でしたが、それだけでも十分にファンができる可能性が高いです。そのファンの課題を解決できる様に手助けするのです。コンテンツマーケティングでよくある例として、課題解決のために調べている中で、辿り着いたコンテンツがその商品やサービスのことよく知らない外注業者が制作し、コンテンツの監修も現場の人でない方が監修されたコンテンツでは、説明をされてもピンとこないのも当然です。コンテンツの流入量が増えても、成果に結びつきにくいでしょう。やはり、経験がないと気づけないことや、実際にあった事例を盛り込めないのです。また、お客様の方も色々と経験をしてますので、「これは熱量のないコンテンツ」だと感じて、あくまでも参考レベルになって、検討のテーブルに乗らないでしょう。

■具体的な事例の掲載がオウンドメディアの成長サイクルを作る

実際に商品を購入、サービスを導入し、課題の解決したお客様に自分語りをして欲しいのですが、どのようににすればよいのでしょうか?色々と手段が考えられますが、「何がよかった?」、「どのように課題を解決した?」などインタビューを行うとよいでしょう。一度アウトプットさせることにより、改めて、商品やサービスのメリット、デメリットを認識してもらい、アウトプットのための整理をしてもらいましょう。インタビューの内容をコンテンツに転用して、オウンドメディアや専門メディアで展開すると、インタビューを受けた方も自ずとSNSでシェアしたり自分語りをするでしょう。そして、課題解決に導く具体的な事例コンテンツが蓄積され、より魅力的なオウンドメディアに成長するでしょう。

投稿者プロフィール

羽木 昌尚
羽木 昌尚
2004年にコンテンツプロバイダに入社。
デジタルコンテンツの権利の許諾獲得、自社サービスのプロモーション業務に従事。
2006年にコンテンツデベロッパーに入社。
自社アプリの広告出稿業務に従事し、担当アプリにて900万DL達成。
また、自社メディアでの広告マネタイズを経験。
2018年より独立し、モバイルゲームやアプリをはじめ、
有名おもちゃメーカーなど様々な企業、プロダクトのマーケティング戦略の立案と実行を支援。