ロアルド・ダール原作の「夢のチョコレート工場」をリアルに再現した、という触れ込みのイベントがスコットランドのグラスゴー(スコットランド最大都市)で開催されました。日本で言うところの、ナンジャタウンでよくやってるアニメ再現系イベントだったりディズニーランドみたいなものですが、こちらはクオリティが低すぎて炎上してしまっています。どれくらいかと言うと、顧客が金を返せとキレすぎて警察が出動し、イベント主催者が全てのSNS等を削除して、グラスゴーで一番嫌われている男と言われています。
ちなみに、正式名称としてはWilly Wonkaのチョコレート工場なのでWilly Wonka’s Chocolate Experience等とするべきなのですが、商標権の問題でWonkaはあえて付けていない模様です。
一言でいうと誇大広告で低クオリティをしてしまったというのが原因なのですが、大きくわけて問題点は二つです。ちなみにチケットは45$です。
1.AI生成イラストで騙した
そもそもAI生成イラストのイメージが悪く数々の炎上がある中、さらにそれを使って誇大広告をしてしまうという重ね技をしてしまっています。炎上の例に漏れず、AIのクオリティ自体かなりお粗末で、一目で分かるような文字組みやスペルミスも直していません。また、今では自主削除されているので見れないのですが、イベント公式サイトの文章に関してもChatGPTそのままだったと複数の記事で書かれています。ただしこちらの真偽は不明です。
これを期待していくと、倉庫そのままのところが出てきます。ちなみにファミリー向けイベントだったですが、子供が貰えるのはジェリービーンズ数粒とレモネード一杯だけだったという証言があります。
2.謎のショー
ほとんどの子供がガチで嫌がっていて、これをみた親が
“Sold a dream and delivered a nightmare” 夢を売られて悪夢を提供された
と言っています。
他にも、Sweet experience quickly turns bitter(甘い経験のはずが苦いものになった)みたいな記事の見出しもあり、海外のこういう上手いことを言うのは見習っていきたいところです。
台本が流出しているのですが、こいつはUnknownという壁の中に住んでる邪悪なチョコレート職人で、あらゆる部屋を一瞬で綺麗にする「落書き防止キャンディ」を盗もうとしているらしいです。
出演してた俳優が、「台本もAI出力されたものをそのまま使用しているちんぷんかんぷんな文章」 ”15 pages of AI-generated gibberish of me just monologuing these mad things” と言っています。また、オチがUnknownをバキュームで吸い取るらしいのですが、ルイージマンションのパクリじゃね?とも言っています。
また、俳優というかキャスト全体に関してそもそも与えると言っていた休憩時間を与えていなかったり、キャストのほうにクレーム対応をさせていたりもしたとのことです。
なお、生成AI批判と絡めている記事もあるのですが、どっちかというとこれは単純に主催者側が無計画すぎただけ、という感じな気がします。やはり、いつの世も顧客に約束したものを裏切る、特に子供が絡んでいると取り返しのつかないことになるんだなという印象です。
Memeとしては特にこのシュールな画像が人気で、Willy experience meme等でググると大量に出てきます。
上記通りキャスト達は悪条件でも子供達の笑顔のために頑張った人達ばかりで、実際SNSでもバズり始めているので、そこだけは不幸中の幸いと言えるかもしれません。