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5月MEME チャールズ3世の肖像画

  • 2024年5月23日

日本でもちょっと話題になっていたチャールズ3世のポートレイトです。

ゴーストバスターズ2の悪役の肖像画にそっくりと話題

SLAYERのジャケットと言われてもおかしくないと話題。

https://x.com/Swilua/status/1790677941468184621

作者のJonathan Yeoが、過去に大統領選挙落選後のジョージ・W・ブッシュの顔をポルノのコラで作った人だと思ってみるとますますチャールズ3世のポートレイトが面白い、という内容のツイート。
ほとんどアダルトではないですが一応ポルノのコラージュなのでリンクだけにしておきます。

チャールズ3世自体はこれを気に入っていて、Jonathan Yeo本人もこのようなジョークを飛ばしています。

If this was seen as treasonous, I could literally pay for it with my head, which would be an appropriate way for a portrait painter to die – to have their head removed!

もしこれが反逆的な肖像画だとすれば、文字通り自身の頭で対価を支払ってやっても良い。
・・・(他人の頭を切り取るような芸術である)ポートレイト作家が頭を飛ばされるというのは、最も適した死に方だろうね!

インターネット上ではかなり賛否両論、というかちゃかし気味が多いですが本人だったり女王は気に入っているようで、Jonathan Yeoが表現したかったものとしてはBBCにまとまっているので概要を抜き出しました。

・王族肖像画の文脈を組んでいる軍装と剣は踏襲しつつもモダンでチャールズ3世そのものを表すものが描きたかった。

・背景にある蝶はそもそもチャールズ3世本人のアイディアで、「200年後に子どもたちが肖像画を見た時にも分かるようなものにしたい、蝶がわしの背中に乗っているのはどうだ?」と言った。蝶はアートの歴史で変化と再誕の証であり、現代で国王となる人間にそっくりのモチーフだと感じた。また、チャールズ3世が最近になって騒がれるようになるずっと以前から環境問題に対して取り組んできたことにも合っている。

・2021年の6月からこの絵は描かれていた。対面したのは4回で毎回1時間程度かかった。多くの政治家や要人は、地位によって物理的な見た目も変わってくるもので、チャールズ3世もそうであった。肖像画を始めた時点に王子であったチャールズ3世はすでにかなり存在感のある人だったが、国王になった時にさらにそれが増したように感じた。また、癌であるにも関わらずかなり強く、ユーモアのある人だった。実際の王族であろうと同じ人間ではあるが、やはり彼らは少し神秘的でおとぎ話の登場人物のようであって欲しいので、そう見えるように「魔法をかけた」

・チャールズ3世は過去の国王と違い、我々イギリス人に取っても親しみ深い人である。そのため、「何を見せるか」と「彼が今どうなのか」が大事であった。また、「肖像画の奥に潜む国王の人間性」を表現するために、できるだけ視覚的な雑念を抑えた。つまり、「彼が誰であるか、彼の象徴と彼の経験全て」

原文が気になる方はこちら。

https://www.bbc.com/news/entertainment-arts-68981200

というわけで、ちゃんと狙いがあって単純なウケ狙いの絵ではないはずです。多分。