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システムは誰のもの?

  • 2023年3月15日

世の中色々なシステムがありますが、
そのシステムを作ったのは誰でしょうか?
おそらく社内で作り込むというよりは、
ベンダーなどに依頼して作ってもらうケースが多いのではないでしょうか。

要件定義から自社とベンダーで議論を重ね、
いよいよ完成となったとき、ふとベンダーからこんなことを言われます。
「著作権はウチ(ベンダー)なので、利用規約への同意をお願いします」

え?

自社「いやいや、ウチ(自社)が御社に業務委託して作ってもらったものですよ」
ベンダー「はいその通りです、でも著作権はウチにありますので」

いや、だから(以下繰り返し)

実はベンダーの言っていることはそれほどおかしなことではなく、
基本的には作った人の物です。
ただ、ほとんどの開発の業務委託契約書には、
”本業務で発生した成果物の著作権は甲(発注者)に譲渡するものとする”
との一文が存在します。

逆にこの文言がなければ、
成果物としてのシステムの著作権は開発ベンダーということになります。

発注者側からすれば、
こっちがお金を出して作ってもらったのに、
その成果物が相手のものになってしまうというのは、
納得いかないかもしれませんが、
著作権にお金の流れは関係ないようです。

一方、発注側には”著作利用権”なるものがあり、
この権利にもとづいてシステムを利用できるのですが、
これも著作権を保有するベンダー側との交渉になるので、
自由度は少ないでしょうね。

また、著作権とセットになる”二次的著作物”についても注意が必要です。
そのソフトを元に開発した場合の取り扱いですね。
ここも揉めやすいポイントです。

著作権は後から話題に上がると必ず揉めるので、
最初の契約の時点できっちり明記しておきましょう。
契約が折り合わないベンダーとは当たり前ですが契約すべきではありません。