Share

Operaというブラウザ

  • 2023年2月16日

みなさん”Opera”というブラウザをご存知でしょうか?
ノルウェーにあるOpera softwareという会社が開発した、
歴史あるブラウザで、1996年にリリースされています。

世の中がNetscapeかIEのどちらかだった頃、
先進的なイメージで颯爽と登場しました。
特徴は”タブブラウザ”という今では当たり前の仕組みを始めて実装し、
しかもIEやネスケより動作が軽く速い。

まだPCのスペックが貧弱だった頃、
動作が軽いと言うのは何よりも誇るべき性能でした。
なにせメモリがまだ32MBとか言ってた時代です。
マルチタスクには程遠く、”2、3個アプリを立ち上げるとPCがフリーズ”
なんてことも日常でした。
(だからいまだにたくさんのアプリを立ち上げることに抵抗がある人はいるはず)

このOpera、ブラウザなのになんとメーラーの機能も搭載されていました。
WEBブラウジングとメールがタブを切り替えるだけで使える!
しかも立ち上げるアプリも1個減る!
そりゃあもうドヤ顔で使ってました(笑)

ただ、レタリングエンジンが独自であったため、
レイアウトが崩れることも多かったです。
ただこれはOperaがどうということではなくて、
当時のWEBは規格なんてものはなく、あえて言うなれば、
”IEやネスケでちゃんと表示されること”が規格だったため、
Operaには厳しい状況でした。

シェアこそあまり伸びませんでしたが、
モバイルデバイスなどに標準ブラウザとして採用されるなど、
知る人ぞ知るツウな立ち位置でした。

そんなOperaですが、2013年にChromium化され、
2016年には中国の企業に売却されています。
Chromiumベースになったタイミングで、
それまでのOperaの特徴的な機能はほとんど削除されてしまいました。

いまあるブラウザのほとんどがChromiumベースとなったいま、
どのブラウザを使ってもあまり変わらないという、
良くも悪くも均一な環境になりました。
ブラウザによってレイアウトが崩れることもなくなりましたが、
あの”このソフトを使っている”という強烈な感覚も薄らいでいます。

まあ、作業にそんな感覚は必要ないのですが、
いまのOperaをみると、なんだかノスタルジックな不思議な感覚になります。