Share

Adobeではない選択肢の現実性

  • 2023年2月14日

加藤です。

AFFINITYウェブサイトより

https://affinity.serif.com/ja-jp/

AFFINITY公式ウェブサイト

印刷・デザイン関連のデファクトスタンダードというべきAdobe製品。
特にPhotoshopやillustratorは一般のクリエイターにも普及はしてきたのですが、
相次ぐAdobeの月額値上げにより「Adobe税」とまで揶揄されるほど
使用者は致し方なく高額な利用料金を毎月払っているという現状。

もちろん、それに見合った高機能・様々な入稿場面も困らないデファクトスタンダードの強さ、
他社とのコラボレーションの際にもファイル形式や再現性で困らないなど、
本業として使っているのであれば値段以上に余りあるメリットがあります。

半面、年2回の集中利用の皆様であったり、そこまで頻度は高くないがillustratorは使いたい、
というライト層に向けて、Photoshopは低価格・機能制限版が存在しますが、
illustratorにおいてはAdobe製品で入門用や低価格版は存在しません。

そんな中、買い切り代替ソフトウェアとして注目されたのが、
AFFINITYのアプリケーション達です。
そんなAFFINITYが昨年後半にVer2となって大幅な機能増強をしたというので早速使ってみました。

ここでは細かなレビューというより、そもそもillustratorの代わりになるのか?
についてお話できればと考えておりますが、結論から言えば他所でも言われているとおり、
「一人で完結する場合は代替となる」です。

AFFINITYのアプリケーション内で画像編集し、デザインを作り上げ、各種配置を行う。
というのであればプロであっても仕事ができるレベルを実現しています。

半面、やはりAdobe製品ではないため、
illustrator形式やAdobe製品の形式のファイルとの
互換性は完全ではありません。
(読みこめるものも保存状況次第ではありますが、
作成したものをAdobe形式で保存できる場合もあります)

この「完全ではない互換性」がポイントでして、
オープンソースのソフトウェアなどでも、
この「完全ではない互換性」であれば実現しているものがいくつかあり、
このアプリケーション特有の強みではありません。

そして、やはりUIがAdobe製品ではないのです。
慣れた操作感ではなく、若干独特でもあります。

それでもVer2になって、いろいろと機能が増えており、
一昔前のillustratorと互角と言っても
いいぐらいのものが低価格・買い切りで
手に入るというのはかなりの魅力です。

Webのパーツデザインや印刷物をPDFで納品するなどの場合であれば、
本ソフトウェアは十分に役割を果たしてくれるでしょう。
しかし、やはり「Adobe製品の代替」というにはまだ力不足とも言えます。

今後、Adobe製品と対等になるほどのシェアをAFFINITYが得ることがあれば、
大きく状況が変わるでしょうが、現時点は上記のようなところです。

ちなみに無料試用版(30日)が用意されていますので、
本日お話した内容がどういうことか?についてはご自身で体験いただくのが
一番よいのかもしれません。

本日はAdobe製品の代替と目される、
「AFFINITY」アプリケーションについてお話いたしました。
何かのお役に立てれば幸いです。