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リターン社員の意義

  • 2022年10月27日

一度会社を退職した後、また同じ会社に入社する社員のことを
”リターン社員”なんて言いますね。
以前ではあまり見られなかった、このリターン社員が、
最近注目されています。

まず、リターン社員は会社にとって戦力的に高い場合が多いです。
一度退職したということは、転職できるスキルと行動力があります。
さらに退職して他社を経験し、その上でまた自社に戻ってきたということは、
自社のいい部分と改善すべき部分が見えていることでしょう。
当然自社の業務に精通しており、さらには自社にいた時よりもスキルの幅は広がっています。

そう考えるとリターン社員を増やすことはいいことずくめな気がしますが、
注目され始めているとはいえ、実際はまだまだ少数でしょう。
その背景には、”退社=裏切り”という前時代的な価値観が
影響しているかもしれません。

その考えのベースになっているのは、会社を家族の様に見立て、
経営者が社員を保護してやっている、食わせてやっている
という、族長を頂点とする一種のムラ社会的思考です。

裏切って出て行ったくせにまた戻りたいなんて、
相応の覚悟はできてるんだろうな?
なんて、どっかの反社映画のセリフが聞こえてきそうですね。

要はリターン社員がいない会社というのは
あまり良い会社ではないのかもしれません。
少なくともリターン社員がいる会社の方が、
人材の幅が広く、会社としても伸びる要素が大きいということですね。

そもそも離職が少なければリターン社員なんて発生しないのでは?
という意見もありますが、
ブラック企業の離職率が必ずしも高いとは限りません。
”やめれない状況に追い込まれている”場合も多分にしてあります。
また、本当に嫌だったら絶対に戻ってこないですよね。

会社の良し悪しを図る物差しはいろいろありますが、
”リターン社員の割合”なんていうのもあってもいいかもしれません。