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テレワークと監視と生産性

  • 2022年10月13日

いま現在、テレワークに最も欠けているものと言えば何でしょう?
それは”マネージメント”です。

テレワークが一般的になってわかったことは、
管理職のマネージメント手法が、
”近くで見ていること”に大きく依存していることでした。
(見ているだけという話も・・ゲフンゲフン・・)

そんなマネージメント手法のままテレワークが始まったものですから、
管理職は不安でたまりません。
何せ、マネージメントの主な情報源である、
近くで見ていることができなくなったわけですから。

人は不安を感じた時、当然不安を解消しようとします。
この場合だと、
・なるべく出社しろ
・1日の間に何回もの進捗報告
・全員参加の意味不明なWEB会議
などなど、こんなところでしょうか。

さらに不安の矛先は、”サボっているんじゃないか”
という疑心暗鬼に容易に発展します。

テレワークの普及後、
「テレワークのマネージメントツール」と称して、
実際は”行動監視ツール”が多々リリースされたということでも
推し量ることができます。

そしてその監視ツールの主な機能はこんな感じです↓
・パソコンの稼働時間の記録
・各アプリ別の稼働時間(アクティブ時間)の記録
・キーロガー(タイピング履歴の記録)
・定期的なスクリーンショット取得
・マウスカーソル稼働時間の記録

なんかもう、憂鬱な気持ちになりますね。
こんなデータを取得して生産性が上がるのでしょうか?

見えるところでコーヒ飲んだりタバコ吸ったり雑談したりは良くて、
見えないテレワークになった途端これですからね。
こんなデータで評価されるなら、
個人でRPA導入してやろうかとも思ってしましいます(笑)

RPAとまではいかないまでも、
このようなバカげた管理に対して、おもしろい対応事例があります。

PCを一定期間操作していとPCはスリープ状態に入りますが、
その会社は、スリープ状態になる=仕事していない
と見られていたようです。

ならば・・・

スリープしなきゃいいんだろ?!
てな感じで、こんな画期的なシステムが生まれました。

いや、すばらしい!

そうです、PCの動作状態をマネージメントに使うと、
こういうことが必然的に起こります。
(この方は半分冗談でしょうけどw)

Microsoftはこの現象を「生産性劇場」と呼んでいるようですが、
この状況が生産性につながるでしょうか?
多分、というかほぼ間違いなくつながらないですね。

見えないことに怯えた管理職(監視職)が作り上げた、歪んだ世界です。

以前の記事、DXだけじゃないぞ、”AX”とは?で紹介したように、
やはり人、特に管理職が変わらなければ、DXなんて実現しません。

DX人材とは技術的な人材だけではなく、
その会社のマネージメント層が、”DXに対応した人材”(DX人材)
になる必要があるのではないでしょうか。