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オフィスの機能ってなんだっけ?

  • 2022年9月5日

リモートワークが普及するに従って、
いままで何気なく過ごしてきたオフィス(物理)の
機能について改めて考えることが多くなりました。

言い方を変えると、
「何のために出勤するんだっけ」ということです。
オフィスに出勤することに対しての、
合理的な理由をきちんと理解しなければ、
リモートワークへの正しい判断ができないような気がします。

まずリモートワークになってよく言われることは、
”雑談が減った”という話です。

雑談が減ったというのは表面上の話で、
正しくは、”雑談が減ったのでそこから入る情報が減った”
というのが正しい表現ではないでしょうか。

日々の何気ない雑談から様々な情報を得ていたとうことが
リモートワークをしてみて判ったということですね。
(なんか喫煙所での井戸端会議の論争を思い出させます)

この雑談から得られる情報のポイントは、
”自分の意識していない情報まで得られる”
というところにあります。

当然ですが、
意識外の情報を、自分から取りに行くことはできません。
直接的な関わりのある内容なら、
業務連絡ベースで入ってきますが、
”一見関係がなくても実は関係がある”ような情報だと、
なかなか当事者に届くことはありません。

またあくまで”雑談”なので、
相手を目の前にしたときや、話の流れ、
何か関連があるものに触れたときなど、
何かのきっかけがないと出てきません。
情報の呼水が必要なのですね。

しかしだからと言って「リモートやめて全員出勤だ!」
と結論づけるのは弱い気がします。
全員の通勤時間を積算したらどれだけの時間になるでしょうか。
珠玉混合の情報のやり取りのために、そのコストは見合いますか?

ということを考えて行くと、
やはり対面での雑談に代わるものをリモートで考えた方が良さそうです。

1on1なんか結構近い位置にあるんじゃないでしょうか。
業務連絡はしない、”複数の雑談ミーティング”なんてものも
有効かもしれませんね。
もちろんその場合はバラエティの司会者のような役割が
必要になりますが。

「そんなことに業務の時間を使うなんてけしからん」
という意見があるかもしれませんが、
いやいや、それは物理でずっとやってきたことですよと。
物理では何も言われないことが、
リモートになった途端、とやかく言われるのは、
雑談に限った話ではないですね。

とかく人は今までと違う事柄に不安を覚え、
安心できる”いままでどおり”に舵を切りがちです。

そういった生物的心理欲求ではなく、
合理的理由に基づいて、リモートワークも、
今後起こるだろう新しい事象にも
対応していきたいですね。