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ChromeがCookieを廃止?!

  • 2022年7月28日

WEBブラウザーで現在も利用されているCookie(クッキー)
最近やたらに「Cookieを許可しますか?」というメッセージを
目にすると思いますが、この事にも関連します。

まずCookieとはなんぞ?というと、
例えばパソコンのWEBブラウザーでWEBサイトを見るとします。
そうするとWEBサイトからWEBブラウザーに向けて、
ファイルを渡します。そしてブラウザーはこのファイルを保存します。

このファイルが何をするかというと、”ここのWEBサイトを見た”という
証跡として扱われます。(どのコンテンツを見たというのも含みます)
翌日同じWEBサイトを見に行っても、ブラウザーにこのファイル(Cookie)が
あるため、WEBサイト側は「ああ、この間来たお客さんね」というのがわかります。
そしてこの客さんが前回閲覧したコンテンツもCookieファイルによってわかるので、
より好きそうなコンテンツを最初の画面に表示したりなんかします。

一見便利な仕組みのように思いますが、
問題なのはこのCookieファイルが他のWEBサイトを見たときも
利用されてしまうことです。

“ネットで育毛剤を検索したら、他のネットショッピングのおすすめや、
WEBサイトの広告が育毛剤だらけになった”
という現象は、このCookieファイルを他のサイトが利用し、
「こいつは育毛剤のWEBサイトをみた履歴がある」という情報を得て、
育毛剤の広告やコンテンツを表示しているのです。

確かに利用者にとって便利かもしれませんが、
ちょっと気持ち悪い部分もありますよね。
自分のネットでの閲覧履歴が筒抜けってことですから。
いやいや、誰が勝手に俺のネットの閲覧履歴見ていいって言ったよ?!
って感じですが、Cookieという仕組みはこのように動いています。

このCookie問題に対してGoogleが、
”ChoromeのサードパーティーChookieを廃止する”という方向で動いています。
とは言え広告費に収益を多く依存するGoogleですから、
ただ単に廃止というわけではありません。
「プライバシー サンドボックス」(Privacy Sandbox)
という機能を用意します。

これはCookieが持っていた閲覧情報を代わって
プライバシー サンドボックスが集中管理し、
情報をWEBサイトに引き渡します。
Cookieとの違いは、どのような情報をWEBサイト側に
引き渡すかを、WEBブラウザー側(利用者側)で管理できることです。

利便性とセキュリティ双方に配慮した仕組みですね。
Googleはこのプライバシー サンドボックスを、
2024年後半から段階的にテストしていきたいとしています。

GDPRや2022年4月に改正された個人情報保護法にも、
どんな個人情報が収集され、利用されるか使用者に
わかりやすく明示しなければいけないという旨の内容があります。

自分の個人情報がどのように収集され、
どのように利用されているかを知ることは、
利用者側の権利であるとともに、
知っておかなければいけない義務であるかもしれません。