Share

0円の喜怒哀楽

  • 2022年5月16日

楽天モバイルが0円プランの廃止と、そのプランを利用していた
ユーザーの強制プラン移行を発表しました。

当初0円プランが登場したときは、
0円を喜ぶ歓喜の声と、本当に0円なのか?一時的なキャンペーンな
だけではないのか?という懐疑の声など、様々な声が聞かれました。

ただ、インパクトについては十分だったようで、
新規参入であった”楽天モバイル”の名を、一気に広めた感があります。

受け皿として楽天モバイルの0円プラン登場時に対抗プランを出した、
他社MVNOのpovo、LINEMOなどがその役割を担うことになるのでしょうか。

この一連の流れに似たような話で
地方の商店街の例があります。

地元の商店街に、ある日安売りのスーパーが誕生します。
それまでは地元の中で継続的な経済サイクルが流れていましたが、
安売りスーパーの登場により、
商店街は値下げを余儀なくされます。
地域の消費量は変わらないため、値下げはそのまま売上の低下に直結し、
やがて体力のない店から潰れていきます。

相次ぐ閉店で商店街の機能が無くなったころに、
安売りスーパーはその地域から撤退します。
一定以上、もう売上が伸びないから。

果たしてその地元には、
元からあった商店街というインフラが失われ、
以前よりもさらに不便な街となってしまいました。

新規参入、撤退によるビジネスサイクルの破壊ですね。

安くなることはいいことかもしれませんが、
それによって失われるもの、
継続可能な世界の破壊など、
その価格の未来を想像してみることも必要かもしれません。