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フリーソフトの工数

  • 2022年2月2日

フリーソフト(無料アプリ)って便利ですよね。
私も数々のフリーソフトにお世話になっております。
フリーソフトを特集した雑誌なんかもあって、
”もはやこのフリーソフトがないと仕事ができない”なんて人も多いのではないでしょうか。

さて情シスの皆さん、会社PCへのフリーソフトのインストールって
許可していますか?

もちろん情シスが前もってインストールしているものはあるでしょうが、
エンドユーザーが要望するフリーソフトを、どのように対処していますか?

会社の対応として大まかに分けると
・入れ放題
・申請制
・基本NG
の3パターンですかね。

それぞれにメリット・デメリットはありますが、
ここでは”フリーソフトってそもそも何なの?”というところを
掘り下げて行きたいと思います。

一般に「フリーソフト」っていうと、いわゆる「タダ(無料)で使えるソフト」

というざっくりした認識が多いですね。
エンドユーザーから「タダで使えるものをなぜ使って悪い?」と
説得力のあるようなないような力説をされたことがあります(笑)

ちょっとわかりにくいかもしれませんが、
気をつけなければいけないのは、”誰が/どんな目的で/いつまで/タダで使ってよいか”
というところ。

まず誰が?
・個人
・企業
・学校

どんな目的で?
・個人の趣味や生活で
・社内の業務で
・商売するために
・販売目的で

いつまで?
・ずっと
・お試し期間中
・このバージョンだけはOK
・ソフトの作者が禁止するまで

など、実はいろんな縛りといいいますか、決め事があります。

「そんなんダウンロードする時どこにも書いてなかった」

なんて声が聞こえてきそうですが、
ほとんどの場合、ちゃんと記載されています。
ただ、どこに記載されているかはそのソフト次第。
・ダウンロード前の使用許諾
・ダウンロードしたモジュールの中のReadme
・サイトのどこか
・作者のブログ

等々、きちんと把握しようとしたらけっこう大変です。

これらの条件ををかけ合わせた、そのソフトの決まりがあるわけです。
・個人のみ使っていいよ(それ以外はNG/有料)
・企業も使っていいよ、ただしそれをお金儲けに直接使用しない範囲ならOK

なんて具合にそれぞれのソフトで決まりが違ってきますので、
これを管理しようと思うと非常に工数がかかります。
しかもその規約はある日突然変わるかもしれません。
”使用前に規約を確認してOKだと思って使っていたら数カ月後に企業利用のみ有料になった”
なんてことも十分ありえるのです。
もちろんこの場合、ライセンス違反となります。

じゃあ会社の中で誰がこれらのフリーソフトの使用規約を確認し続けるけるのでしょう?
とてもじゃないけどいつ変わるかわからない規約をトラッキングするなんて
エンドユーザーを含め、おそらくどこの部署にもそんな余裕はないでしょう。
そもそも”効率化のため”なんて目的でそのフリーソフトを使っていたら本末転倒です。

「タダだったらインストールしていい」

というガイドラインはやめて、
「必要なものにはちゃんとお金を出して正しいサービスを受ける」

方が、結果的に利用者も情シスもソフトの開発者も幸せになるのではないでしょうか。