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炎狐はまだまだ戦えます

  • 2021年12月9日

加藤です。

 

皆様、ブラウザはどれをメインでお使いでしょうか?

Google Chromeがやはり多いですかね?

Microsoft EDGEもChromiumプロジェクトベースに置き換わり、
すっかりブラウザ戦争も終わってしまった感じはあります。

しかし、皆様、忘れていませんか?

そう、Moz://a Firefoxを!?
古くはNetscapeから続く独自エンジンを採用したブラウザーですが、
ここにきてまた素晴らしいアップデートをしてきました。

 

詳細はこちら

https://www.mozilla.org/en-US/firefox/95.0/releasenotes/

 

特徴としましてはまず、マイクロソフトストアからダウンロードできるようになりました。
アップデートの管理などがよりOSと親密になり便利になります。

そして、今回の目玉が「RL Box」という新しいサンドボックス技術の採用です。

この技術はカリフォルニア大学サンディエゴ校とテキサス大学の研究者と共同で開発されたもので、
従来のプロセス単位のサンドボックスではなく、ソフトウェア単位のサンドボックスへと管理単位を変更しています。

今回のサンドボックス技術は、まずモジュールをWebAssembly(Wasm)にコンパイルしてから、高速でポータブルなwasm2cコンパイラを使用してWasmをネイティブコードにコンパイルするという工程を踏みます。
これにより、サンドボックスとアプリケーションの境界でグルーコードを保護する必要がある他のほとんどのサンドボックス手法とは異なり、グルーコードの複雑さやオーバーヘッドの排除を実現するようです。

なお、グルーコードはエラーが発生しやすく、場合によっては、パフォーマンスのオーバーヘッドが大きくなる原因になるため、大きなリスク低減に成功した技術といえます。

これだけでもすごいのですが、95と呼ばれる今回のバージョンでは、サイト分離機能がデフォルトになっており、
世界を騒がせたMeltdownやSpectreといったサイドチャネル攻撃やその亜種からユーザーが保護されるようになりました。

 

このように、他社と違うアプローチで安全性を高めているFirefoxをこの機会に試してみるのはいかがでしょうか?